2010-04-08 22:05:27
「眠り」という小説について
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BOOK

私の本棚は家の中に3ケ所あります。仕事関係の本棚、小説やマンガなどの本棚、あとひとつ、リビングの飾り棚の上に置いてる何冊かの本、これが何度引っ越ししても本の整理をしても手元から離せない長い付き合いの本ということになります。
この村上春樹の短編集「TVピープル」もそこにいます。初版はもう20年前(読んだのはもう少しあとかな?)この本の中の「眠り」という小説を何回も読み返してます。
この小説の何に自分がそこまで引き寄せられるのか、自分でもはっきりとは分からないんですが…最初に読んだ時の静かな衝撃が何度読み返してもちっとも色あせないどころか、自分自身が結婚して(小説の主人公は夫と子供のいる女性)ますます小説の中の世界にリアリティを感じるようになってしまっているというか…。
ある意味、怖い小説なのです。Amazonのレビュー欄で「自分の奥さんに読ませたくない」って書いてる人がいましたが確かにそうかも…。なにかとてつもなく深い暗闇のフチをちょっとだけ見せられてるような感じ…怖い、だから覗き込んでしまう…みたいな。
ストーリーも書かずこんな思わせぶりな文章だけ書いてスミマセン。なんかうまくコトバに出来ないんですよね…。誰かがこの思いを上手くコトバにしてくれてないかな…とネット上もウロウロしてみたんですが…出会えませんでした。
コトバで把握できない“思い”って、案外多いんじゃないか…なんてとりとめもないことを思ったりしています。あーでもこの小説については誰かと色々話してみたいと思うんですよね…。
今日も読んでくださった方、ありがとうございます。
ではまた明日。